●接着剤について
接着剤と言えば、パッと頭に浮かぶのが「木工用ボンド」「ボンド」「アロンアルファ」などでしょうか。
では、アンティークの場合の接着剤とはどんなものが良いのでしょうか。
答えと言うより、僕の主観で言えばやはり 「膠(にかわ)」ではないでしょうか。
用語集の中に詳しく書いてありますが、「膠(にかわ)」の良い所は剥がす事を前提と出来る接着剤なのです。
剥がす事が前提と言っても、接着強度はそれの「破壊強度」に近いという実験結果も出ています。
(どこかのHPで、実験していましたが、どこだったかなぁ?)
上の写真のボンドたちは、強度はGoodですが剥がす事など考えて作っちゃいません!当り前だし、そうじゃなきゃ強度が出るわけ無いし。
(でも、それぞれ剥がしやすい方法はあるでしょう。)
膠の弱点と言えば、手軽にすぐ使えない!(使い方は後で説明します。)
しかも、木工専用である。←当り前!(笑)
まぁ、アンティークの修理を当時のままに! って言っているので「膠」を推奨します。^^
また、ヴァイオリンなどは膠で接着、シェラックで塗装されているようです。(高級なものは・・。)
そして ヴァイオリンの名器ストラディ・ヴァリウスは、膠とシェラックが使われていたそうです。(それしか無かったのでしょうけど・・。)
使い方
粒膠を使います。これは、DIY(ドイト)で294円で売っています。
この膠を水に溶かして使います。膠は80℃から90℃前後で溶けますので、トロっとする程度に溶かすのがコツ!小さなポリ容器や缶に「膠」
と「浸る程度の水」を入れ、それより大きめの容器に水を張って温めます。直接火にかけない方が良いと思います。
膠は温度が下がればどんどん固まっていきますので、温度を一定に保った方が作業もスムーズに行くでしょう。
僕の場合はこんな↓感じで溶かします。完全硬化までは、24時間以上は必要でしょう。
また、接着は出来るだけ「圧着」したほうが強度は上がります。
ちょっと可哀想な話!
アンティーク家具を購入してよく遭遇するのが、「適当接着!!」
木工用ボンドは、初期接着力が弱い為「圧着」が前提だと思います。だから、破損個所を素早く直そうと思ったら、
その用途でないボンドを使う事になるのでしょう!!
つまり、ボンドG17(黄色いボンド)で補修している事が多々あります。
こんなの↓
その時はついた様に見えても、それほどの時間がかからず剥がれてしまいます。これ木工用ではないし、
剥がれた所が黄色くて非常に汚いく見えます。
うるさく言うつもりは無いのですが、なんか家具が可哀想で・・・。
適当に扱われているって感じします。 売れればいいやって感じします・・・。
そんなモノなるべく使って、直していきたいですね。^0^